ワーケーション

ワーケーションという言葉が流行るそうである。

リゾート地などでバカンスしながら仕事するという仕事形態らしい。

といっても、すでにこれまでも私は、海外旅行では時差を利用して昼間は観光やバカンス、朝と夜に、Eメールや050モバイルIP電話、LINEコールクレジットなどを使って、国内出張時と同じコスト感覚で(馬鹿高い携帯ローミングは、050IP電話への転送で回避していた)あちこちと電話などで連絡、というのがごく普通だった。

国内リゾートホテルでも、出張中の休み時間でも、一人になる瞬間に、集中して、仕事を済ませていた。

今回のコロナ禍で、事務所の全弁護士がそれがいつでもできる体制が整った。

事務所のフリーアドレスデスクの中央にスピーカーフォンとPCを置いて、Skypeで常時音声接続をして、テレワーク組と繋いでしまえば、そこにみながいるのと感覚的にはほとんど変わらないこともわかった。

今回、コロナのリスクマネジメントとして、経営者としてとにかく可能な限り率先して在宅ワークの時間を増やしてみたが、出張中の忙しさと変わらないばかりかかえって仕事の密度は上がってしまい、テクノストレスでフラフラになったというのが、このコロナ禍のテレワークの落ちだった。

まあ、経営者のワーケーションを、スタッフにまで強いるのはいけない。

ワークライフバランスが大事である。

オフはオフとする切り換えも大事である。

巷でよく聞いたのは、ホワイトカラー職種でテレワークでヒマだった、というものである。

それだけのインフラとエンタープライズ精神・業務姿勢がその団体企業やスタッフに浸透していなかったのだろう、あまり自慢できることではないな、というところである。

西村幸三

lawfield.com

京都・烏丸三条にある法律事務所を運営。ニュース・法改正・裁判例などから法務トピックを取り上げていきます。