スマートフォンが月1000円で持てる時代になった(1)

スマートフォンを、私はいまだに持っていない。いわゆるガラケー(ガラパゴス携帯端末、フィーチャーフォン)ユーザーである。

なぜか? 理由はとても単純なものである。

(1)通信料が高すぎる。月6000円7000円をなぜ外でネット接続するためだけのために払うのか。寡占状態のドコモ、au、ソフトバンクに割高にとられているだけではないのか?

(2)ガラケーでも普通にネット接続はできる。画像表示をオフにして必要最小限だけネットを使う分にはガラケーで見ても十分早いし、よほど料金が安い。

(3)スマホは通話するには不便である。通話料金プランが不当に高い。

(4)スマホはネット閲覧したら日中にすぐ電池が切れる。電話機として使い物にならない。 など。

私の持っているガラケー機種は、キーボードが付いている、Softbank/Sharpの922SHである。

http://www.sharp.co.jp/products/sb922sh/

パカッと開くと、QWERTYキーボードが現れる。

電車では立ちながらでも両手の親指で入力。

机におけば両手でキーボード入力。

超ミニノートパソコンのようなもので、迅速な入力が可能で、右(左)親指や右(左)手首が腱鞘炎になるということもない。

ほとんどの携帯ユーザーは、以前は、片親指だけの入力の「親指姫」生活だったものが、そこからスマホの「人差指で十字架をシュッシュと切る」生活へと、移行したのだろう。親指姫でも不自由なくスピード入力できた人は、人差指でせっせと十字架を切るのも大差ないか多少は楽なのかもしれない。

私は、QWERTYキーボード入力ができるかぎりは、それが一番指の負担も少なく入力ストレスも少ないと感じる。

それにしても、スマホを持つ人の割合が過半数を超えつつある。中高大学生なら8割以上だろう。しかし、学生にスマホを持たせれば、家族の電話料金は簡単に月に2万、3万円になってしまう。

中高生にそれだけで7000円使わせる?ガラケーなら2000円以内からなのに? 学習参考書が毎月余分に5冊買える・・・と思う。 だいたい仕事で使うのでもないのに電話に一家で2万3万?

というのが率直な感想である。

私の場合、外出時に電車に乗っていても、大抵、本か新聞か雑誌を読むのに時間を費やすので、そもそもスマホでシュッシュとやっている時間がない。しかし、周囲を見ると今はサラリーマンも若者もスマホをせっせとのぞき込む人が大半で、それほどに日本人は、本も雑誌もみなくなってしまった。本に金も使わない。本や新聞が販売数が激減していくのもやむを得ないところである。

電話機を持つとして、いま一番安いのは、ウイルコムのPHSである。これはもう圧倒的に安い。家族全員で持っても、「もう一台無料」プランを使えば、3台で、月4000円前後から持てる。キャンペーンをうまく使えば、どこにでも無料プラン込みでその程度である。

PHS同士の通話は基本料金内で家族以外のPHS相手でも無料であり、「どこにでも無料」プランを使えば月1000円で10分間までなら、月500回まで、固定・携帯電話どの電話会社宛に掛けてもその1000円内で収まる。

それで3台月4000~5000円で持てるキャンペーンを結構やっている。

しかも、台数追加キャンペーンをよくやっており、もう一台無料プランで3台持っていると、あと3台まで無料で持てますといったDMが来る。そうすれば、5台、6台まで持てて、その際は追加購入分には1台あたりプラス月1000円の「どこにでも無料」プランを2年間付ければ、基本料が無料である。

メールはPCに送っても無料、受信も無料、写メールも無料。そもそもメール利用は基本料に込みで実質無料である。 Webを見るのは上限2800円。3Gの速度なので早いとはいえないが、画像を表示しないなどの工夫をすれば十分早い。そもそもネットサーフィンを外でまでしないでメールだけなら、家族で1台あたり月1000円1500円くらいで持てる感覚である。

自己破産する人、民事再生を申立して、極限まで切り詰めなければいけない切羽詰まったような人で、スマホの通話料を一家で2万3万と払っているのをよく見る。こういう人には家族でウイルコムを勧める。そもそもスマホをやめると、外でわざわざネットなんて見なくなる。たちまちの通話料の激減ぶりに、驚かれてしまう。それで何も困らないのである。

さて、そうだとしても、今の若者には、LINEという必須サービスがある。 多くの若者がLINE漬け、ほとんど薬物中毒並みにになっているというしかないが、コミュニケーションツールとしての重みは大きい。Lineはスマホでないと事実上できない。

ではスマホをもっと安く持てないのか?

答え 「持てます」。

それが今回のテーマである。

(2)に続く

西村幸三

lawfield.com

京都・烏丸三条にある法律事務所を運営。ニュース・法改正・裁判例などから法務トピックを取り上げていきます。