イオンが、「イオンのスマホ第2弾」
http://join.Biglobe.ne.jp/aeon/data.html
として発売したスマホとSIMのセット。
現在のところ、他社のプランに比べてオトク度でずば抜けていて、実にコストパフォーマンスがよい。
SIMは、
Biglobe LTE・3G
http://join.Biglobe.ne.jp/mobile/lte/
というプランで、月1GBまではLTE速度で通信可で、1GBを超えると速度制限がかかり128kbpsに落ちる。
格安SIMによくあるスペックである。
速度制限になっても200kbpsくらいは出る格安SIMが多いことを考えると、速度制限後のスペックはやや落ちる、とも言える。
しかし、090,080という携帯電話の番号が持てて、MNP(モバイルナンバーポータビリティ)でドコモ、au、ソフトバンクからも同じ番号で転入できて、月1350円(但し2年間。2年後からは月1600円)というのは、間違いなく、電話番号を持てるSIMとして最安値に躍り出たことになる。
スマートフォン本体の値段も15000円台と、これも競合他社のスマホに比べると破格に安い。
スペックであるが、実はLTE対応端末ではない。3G端末である。
だから安いのだ、とも言える。
しかし、1Gの容量制限がかかる前なら、14.4kbpsのスピードが出る。この14.4kbpsというのは、3G世代の携帯電話の回線速度で、要するに、i-modeなどガラケーでネットサーフィンをする速度だと思えばよい。
ここで評価が分かれることになる。
月7000円8000円も払うスマートフォンの回線速度に慣れた者には、ガラケーと同じでは、かなり遅く感じる。外で動画や画像をしょっちゅう見る人にも向かない。
いっぽうで、自宅や、WifiスポットのWi-Fiを積極的に使って、1Gの容量を節約するなら、1Gでほとんどの人の用途が足りてしまうだろう。
自宅に常時接続回線(光、ADSL)がある人は、wi-fiルータを一台買って(1台5000円も出せば買える)モデムルータに接続すればいい。
重いファイルは自宅などWifiのある環境でダウンロードすればよいので、外で少々ネットサーフィンする程度なら(但し外で動画を見るのは無謀である)、月1Gで十分である。
なお、イオンスマホ第2弾のGeaneeは、スペック的には2年ほど前のスマホのレベルだと思う。しかし、実際使ってみると、あまり使わない私の場合、電池も2~3日くらい余裕で持つ。アプリの動作速度も十分許容範囲であり、むしろ想像していたよりずっと動作が速い。スマホはいま発展途上であり価格は急速に下落しているので、1,2年ごとに買い換えるつもりであれば必要十分なスペックである。
ちなみに、NTTコミュニケーションズの調査によると、日本人のスマホユーザーの7割は月1Gまでの通信料で収まるのだそうである。
http://research.nttcoms.com/database/data/001865/
普通に使っている人でも、7割は、すぐに格安スマホに移っても大丈夫ということである。それをWifiで節約すれば、いよいよ余裕で使えるスペックということである。
なお、BiglobeのSIMには、Wi2 300という日本最大級の公衆無線LANのIDが1つ付いてくるので、それなりに外でもWifiは使える。
JRや私鉄の駅、スタバなどのカフェ、マクドナルドをはじめとする飲食店、コンビニ、気の利いた商店街などで設定なしにWifiにつながる。
セブン・イレブンのwifiのIDを持っておけば東京の営団地下鉄でも繋がる。ローソン、ファミリーマートのwifiまで設定しておけば、ほぼ万全である。
イオンのスマホ第2弾で、Biglobeが使う回線はドコモの回線のリセールであり(MVNO)、仮にセットのGeaneeでなくドコモ製のスマホにこのSIMを挿してもテザリングはできない(通話もデータ通信はもちろんできる)が、イオンのスマホ第2弾にセットでついているGeaneeはSIMフリーのスマホなので、追加料金なしにテザリング可能である。
つまりノートPCからもWifi接続できる。いわば、月1350円で1Gまで使えるWifiルータである。
090の電話番号が移行でき、スマホとして使え、月1GのWifiルータを兼ねると思えば、非常にオトクであることがわかると思う。
私なぞは出張にノートPCは欠かせないので、全国津々浦々、新幹線の中含め、ドコモの圏内ならテザリングできるというのは非常に便利である。
少し前まではそのためだけにWifiルータを月4000円近く出して持ち歩いていたのである。
14.4Mbpsというのは、メールなら1Mバイトの添付ファイルをダウンロードするのに1秒かかるということである。
この速度、PCのメールを読むにしても、別に遅いとは思わない。Wi-Fiスポットに行けば当然もっと速い。
実際には月1Gもメールのダウンロードに容量は食わないし、自宅のWifiやオフィスでメールの大半はダウンロードするので、テザリングとしては十二分の容量である。
そういうわけで、私も長年使っていたガラケーから、イオンのスマホに乗り替えることにした。
格安SIMで注意すべきは、090や080の携帯の番号をMNPで他社から移行する場合に、契約が切り替えられてからSIMが届くまでの数日間、電話ができなくなることである。
今、格安SIMで、即日MNPで番号が乗り替えられる店舗は、ビックカメラ有楽町店で作るBIC SIMだけだそうである。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20140605_652003.html
私の場合、イオンの店頭に行って土曜日午後に申し込んだところ、契約が切り替わって既存契約の電話が不通になったのは月曜日の午後であった。Biglobeのサポートセンターによれば、営業日(平日ということである)しかSIM契約の切り替えをやらない、ということだったがそのとおりだった。
ただしその後のSIM送付は早く、なんと翌日火曜日の夕方にはSIMが自宅に届いていた。
Biglobeのサポートセンターでは「1週間から2週間かかることもあります」と案内されたが、拍子抜けするほど早く届いた。
SIMが届くまでの間、自宅のWifi環境でスマホの設定やアプリのダウンロードを済ませていたので、SIMが届いた瞬間、普通に電話として使えるようになっていた。
初期設定は、Wifi設定くらいは自分でできるという人なら、別段苦労はないと思う。マニュアルを読めばスムーズにできる。
ただ、PCも持っていない、設定したこともないようなお年寄りが自分でできるかと言われれば、疑問ではある。
しかし、それ以上に、この数日間の電話が使えなくなる時間が、耐えられないという人が多いようである。だから格安SIMには変えられないと言って、月7000円8000円を3大キャリアに払い続けるというのも不思議である。
金が有り余っている人が過剰なスペックのスマホに金を投じ続けることに別に文句はいわない。しかし、惰性でそうしている人がなんと多いことか。
1日もスマホを離すと禁断症状が出るスマホ中毒なのか、自分で考える頭を持っていないのだろうか、それともよほどのヘビーユーザーのか、あるいは単に面倒くさがりというところだろうか。
実は大半のスマホのユーザーというのは、ほとんど電話をしないのである。
じゃあ何に使っていで数日でも使えないと困るのだろうと、不思議になるのであるが、実は大抵はLINEかゲームをやっているのである。
日本人のスマホユーザーがスマホでは通話で話さなくなっていったのは、スマホの通話料が高いからである。女子供はほとんどLINEでしか話さない。
いやLINEでもチャットするばかりでほとんど話さない。
そんなものが数日使えないからといって何が困るのかが、わからなくて、困ってしまう。だいたいLINEチャットだけならSIM切換の間、別の端末からでもアクセスできるのである。
ちなみに、私は、PHSと携帯を2台持ちしており、PHSの契約を他社かけ放題月1500円にしてしまってあるから、今ではいよいよ携帯電話の090番号は着信専用になりつつある。
090に掛かってきた人には掛け放題の070で折り返しかけますといって掛け直して、PHSの番号も登録してもらうのである。
ちなみに、2台持ちしていれば、PHSに徐々に移行していくのは簡単である。こういう記事もある。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/special_year/best/20131227_629363.html
PHSは、携帯より、電磁波も少なく、音声もクリアで、快適である。
090番号を格安SIMに移行してしまい、通話の発信はほぼしなくなった。
通話はPHSにシフトしてしまうことにした。
スマホの電話料金はあまりに高い。格安SIMの通話料金は、実は3大キャリアと同じ料金で、しかも掛け放題プランがない。
一方、3大キャリアは掛け放題になって2700円が通話の上限になって、少しはマシになったようでもある。
しかし、そもそも3大キャリアのスマホはデータ通信が必須で4000円くらい別にかかるので、トータルの通信費は7000円8000円から、結局は下げ止まらないのである。
あげくに、ソフトバンクに至っては、月980円のホワイトプランの新規受付を中止し、2700円の掛け放題を新規顧客に強制するようになり、女子供に対してさらなる高料金を課すという営業手法に乗り出している。
私の場合は、他社掛け放題のウイルコムPHS月1500円と、090番号・テザリング機能付きのイオンスマホ第2弾月1350円、合計2850円というのが、基本的な通信環境になってしまった。
これでとりたてて不自由はない状況である。