コロナをスキルアップの機会とする

私は、コロナ禍を気に、テレビのニュースを全く見なくなった。

余りにも記事やニュースの中身がなく、社会不安をあおるだけで、全く世の中の役に立たないコメントを、コメンテーターやキャスターやタレントが口汚くゴミのように垂れ流し続けていた。

今でもそのようだ。

それすらこんな長期間にわたって自覚できなくなってしまった、テレビや、さらに新聞の記事の価値やレベルは、地に落ちた感がある。

facebookでプロが発信している情報のほうがよほど世の中の役にたっていた、のである。

私が4月以降、黙々と取り組んでいたのは、各種ビデオ会議ソフトのPC・タブレット・スマホなどでの動作検証と、スタッフ全員への導入(Skype、ZOOM、Teamsなど)、PC十数台のSSDへの換装やメモリ増設、Wifiルータやネットワークハブの入れ替え、スタッフ全員がテレワーク可能な体制の構築(PC貸与・スピーカーフォン貸与・スマホ貸与・wifi中継器貸与など。今後のスタッフのインフルエンザ休業や家族の病気などでの対応も視野に入れた)、facebookでの発信強化、WebやブログのSSL化、PHP・Wordpress・MySQLなどのバージョンアップなどであった。

トラブルにも見舞われたが、まとまった時間があるときでないとできないことだった。

これらがずいぶん、スキルアップにもなり、事務所の業務体制、業務効率、リスク耐性も高めてくれることとなり、とても貴重な機会だった。

コロナ禍で社会がテレワーク中は、あまり事務所の電話はならなかったが、こういったことを次々立案して実行に移すことに忙しくて、でもいつもと違う頭を駆使し続けていたので、頭はスッキリ爽快である。

企業というのは、経営者が先頭に立って、事業展開や業務効率化を続けないと、たちまち経営者自身が老害・ボトルネックになってしまう。

コロナ禍の中でも、幾多の企業の経営者と話していた。

こんななかでもビジネスプラン構築やイノベーションの意欲に溢れた経営者と、そうでない経営者の落差の大きさには、見ていて何とも言えないものがあった。

テレワークができない職種は何ともいたたまれなかった。とはいえそこでも工夫を続けてメゲない経営者は周りが応援したくなることがよくわかった。

西村幸三

lawfield.com

京都・烏丸三条にある法律事務所を運営。ニュース・法改正・裁判例などから法務トピックを取り上げていきます。