スティーブン・ポスト/ジル・ニーマーク「いい人」には「いいこと」が起こる!

西村法律事務所のWebサイトのタブ「珠玉のことば」https://www.lawfield.com/proverb.htmlに、私が心の拠り所とする書籍や心に刻み込まれた文章をアンソロジーとして集めているのでその中から抜粋して紹介する。

 

2箇所以上の団体でボランティア活動をした人は、通常に比べ44%死亡率が低い。

与える側の人は、そうでない人より、希望に溢れ、活動的で、社会的に役立ち、挑戦を恐れない。

自分の経済状況がひどくても他の人に対し社会的なサポートをするほうが経済的な不安が減り、ほかのストレスも減って、寿命が延びる。

人を思いやり、真心を込めて支援すると、自分を許しやすく、幸福感を得やすい。

老夫婦で人の世話ばかり受けている人は、人の役に立つ生き方をしている人に比べ、死亡率は5年間で2倍も高かった。

65歳以上の人がボランティアをした場合、死亡率が下がる。

愛を与える対象は、「家族」「友人」「地域社会」「人間社会全体」の4つである。

愛を与える方法は、「感謝し、ほめる」「育成する」「許す」「勇気をもって行動する」「ユーモアを持つ」「敬意を示す」「思いやる」「誠実であること」「話を聞く」「創造性を発揮する」の10通りである。

感謝をすると幸福感が増し、明るくなり、よく眠れ、他人との協調性も増す。

相手にもその思いが伝わり、喜び、幸福、愛の循環が生じる。

1日5分間感謝の時間をとると、神経が穏やかになる。

心臓、呼吸、血圧、脳のリズムが同調し体全体がリラックスして適切な状態に保たれる。

15分間感謝の時間をとると、免疫抗体が増え、ストレスの原因コルチゾールホルモンが減少する。

 

10代のころに人の育成をたくさん実践した人は最終的に上級の社会階層に属することになる。

成人すると高い精神性を示すようになる。

もともと温かく親密な家庭に育ちそれを手本にしている。

健康的な習慣を持つ。

成功を収めた企業の最高経営責任者のほとんどが、巧みで強力な育成者であり、並外れた指導者である。

人を育成することで、人生の意味を深く理解し、自分のストレスに上手に対処できるようになり、他者との絆を深め、競争力を持ち有能になり、活発な人生を送れる。

ボランティアをすると、しない人より死亡率が低下し、機能障害がはるかに少なく、うつ病が減少し、健康で長生きする。

活発にボランティアをするティーンエージャーは、学校の成績がよく、ドラッグや酒から遠ざかる。

爽快で幸福な経験やイベントを生み出す能力が2倍ある。

 

人を許すことで、怒り、憎しみ、トラウマ、恐怖、悲しみから解放される。

健康が改善する。

うつ病を緩和する。

許し合うカップルほど満足度と信頼度が高くなる。

勇気とは愛を行動で示すことである。

自分の命をかけて世界を変える。

挑戦を受けて立ち、知恵と心遣いをもって人びとと向かい合う。

勇気を発揮するとは、逆境に負けない力、立ち直る力、辛いときに方向を変える力を生み、心に健康をもたらす。

笑いには人を癒やす力がある。

笑った後は筋肉が緩んでリラックスする。

ドーパミン、エンドルフィンを増やし、ストレスホルモンを減らす。

よく笑う人ほど心臓病になりにくい。

笑いは、恐怖、憂鬱、不安、悲しみを取り除く。

緊張とストレスがほぐれて楽になる。

笑いを人と分かち合うと喜びは倍になる。

ユーモアは、困難を勝ち抜く陽気な精神を作る。

利他的な人は生き生きとしたユーモアの持主である。

 

人との違いを喜ぼう。

異なる国籍、宗教、文化、スタイルを持つ人と関わり、寛容さを育む。

親切で丁寧な言葉と姿勢、エチケット、礼節で相手を敬う。

意識的に挨拶をし、微笑み、褒め言葉をかける。

他者をあるがまま受け入れる。

相手を理解しようとする。

自分や他人を裁き非難するのでなく、自分を受け入れることで、他人も受け入れることができる。

 

美しい環境で過ごし、高尚な音楽を聴く、感動する体験を味わい、畏敬と喜びの念で心を満たす。

思いやりを持って育てられると、神経と免疫システムが健康に形成され、ストレス反応は後半生でも少なくて済む。

無視と孤独は成長ホルモンのレベルを下げる。

誠実さとは、愛することを諦めず継続する努力のことである。

誠実さは最悪の不安も和らげる。

継続する約束が破られれば容易に元の信頼関係には戻れない。

誠実な結婚は幸福で、生産的な人生と健康をもたらし、与える側に立って他者へ強い愛情を示す者になる。

48歳の男性が65歳まで生き残る確率は、既婚者が10人中9人、未婚者は10人のうちたった6人である。

女性の場合、既婚者が10人中9人、未婚者は10人中8人である。

70歳以上の高齢者は、親密な家族関係を持つ人より、良い友達のネットワークを持つ人のほうが22%も長生きする。

年を取ってから友情を新たに気付くのは困難なので、若いころからの友情を大切にする。

裏切りは友情を壊し、許しは友情を育てる。友人のために自分のできることを探して時間を割く。

それが辛いときでも自分を支えてくれ、幸福を守ってくれる。

友人はお互いの成功を望み、ともに喜ぶ。

全ての友情が永遠に続くわけではないが、友情の亀裂は時間をかけても修復する。

ストレスを感じると、女性は話をして人とのつながりを深めようとし、男性は一人で閉じこもろうとする。

男性はともに行動することで相手を友達とみなし、女性はおしゃべりをすることで相手を友達と考える。

 

この本の原題は、”Why good things happens to good people”といい、いろいろな医学的エビデンスを紹介しながら、他人に愛を与える方法を10類型の行動原則に分類し、他人に与える側に立つ者が幸福になるという。

愛を与えられて育ったものが精神的にも優れ、社会的にも成功し、また自分の家族に愛を与えて育てる、よい循環が起きる。

心のあり方が、体の健康も左右する。

寿命まで延びたり縮んだりする。それが医学研究によって統計的に裏付けられていることを、読者は知ることになる。

良書である。

西村幸三

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京都・烏丸三条にある法律事務所を運営。ニュース・法改正・裁判例などから法務トピックを取り上げていきます。